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I will get on my way.   今、行きます。Part 2

前回に続き、「on my way :途中です」 ネタです。

電話で「今行きます」というフレーズは

I am on my way.

だけではありません。

I will get on my way.

でも同じように「今、行きます」という意味になります。

このような表現も「熟語(イディオム)」でしょうか?

am と will get が同じ日本語になる?

どうして同じ意味になるかというと

 on my way が「途中です」という意味で "to you now"が省略されている

 ということは前回説明しました。

 "I will get" と"I am" は、英語で見ると全然表現が違うように見えます。

今の文法的に言えば

I will get は、未来形 will +一般動詞 get

I am   は、 be動詞の現在形です。

けれども、   

日本語に訳した場合ほとんど変わりません。

 では、違いは一体何処にあるのでしょう。

 この違いを理解するためには、まず get  と am  の違いを理解しなければなりません。

「be □□ 」の場合は、「□□ の状態である」 という「変化しない今の状態」を表します。

 「get □□」の場合は、「□□ の状態に[わりと早く]なる」 という「変化の様子」を表しているか

の違いです。

基本動詞は「補助語:助動詞のような言葉」

have、get、make、go、come 、run、give、take、put、set、のような基本動詞は

「変化の様子を表している」だけで、「変化や動きの内容」は、

「後ろ言葉:□□ 」が表しています。

基本動詞は「変化・動きの様子」を表す「補助的な言葉」で、

日本語的に考えると

「助動詞」

と呼べるような言葉なのです。

このような「基本動詞」と呼ばれる言葉は、

英語の元々の言葉であるアングロ・サクソン語由来の言葉です。

「本来の英語の語彙」では、「動詞は補助語」として使われているのです。

このような英語の使い方を、文法化するとき「ラテン語文法」を下敷きにしたために

「動詞中心の解釈」で 英文法化したので、現実の英語と文法がずれてしまったのです。

現実の英語とのズレを克服したVSOP英文法

このずれを克服しようとしているのが「VSOP英文法」です。

英語の元々の言葉の使い方は、"get on my way" で 「on my way になる」

というように

「動詞が補助語」+「後ろの言葉が中心語」

で使っているのです。

これを逆に

「動詞が中心」「後ろの言葉が、補助語」という文法解釈をしてしまったのです。

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ネイティブ・スピーカーは、どのような文法的解釈をしても、もともと母語として「英語アタマ」になっている

ので、あまり問題は起きません。

ノン・ネイティブは、文法的解釈から先に習うので、現実の英語とずれて

解釈してしまうと、意味不明になるか、熟語(イディオム)丸暗記になってしまうのです。

そして、脳の機能が

「中心と習った動詞」に意識が集中させて

「補助語と呼ばれている後ろの□□」に意識が行かない

ということがおきてしまいます。

 英文法のために「中心語と補助語」の解釈と全く逆転しています。

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もう一つは、will の問題です。

「willは未来形」でありません。

これは拙著「世界で一つだけの英語教科書」の第6章に詳しく書かれていますので

「will を、未来形と思い込んでいる方」は、是非、お読み頂ければと思います。

英語教科書small.jpg

will の本当の働き・意味は

「確実に~になる/~をすると[話し手が]思う」

という意味です。

I will get on my way.

の will は

「~だと思います」という「丁寧な意味の will」

なのです。

ですから、細かく訳すと

「私は、[あなたのところへ、今行く]途中に必ずなると思います」

 ⇒ 今、参ります。

will を「~でしょう」的な「単純な未来形」で覚えてしまうのも、現行の英文法のズレたところです。

英語にはきちんとした「敬語体系」が整っています。

will の本当の意味を知らないと、「とんでもない発言をしている」のではと思えて

恐ろしくなってきます。

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このように考えてくると、今日本で教えている英語の解釈が、

日本人に「適切な英語が使えな」いように仕向けているのはと思えてきませんか?

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