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Q02. 「五文型」って何ですか?

Answer

英文を「動詞の使い方の違い」によって、「五つの文型に当てはめて理解しようとする考え方」で、日本の英語学習の標準的な英文法的解釈法です。
明治維新の時にイギリスから輸入されて、以来100年以上、日本の英語教育の標準とされている英文法の考え方です。
英文の構成を、「主語:S」、「動詞:V」、「目的語:O」、「補語:C」、「修飾語:M」の「5つの要素」でとらえます。
これらの言葉の組み合わせの違いにより「動詞の使い方を5つの文型」として分類し、英語を理解しようとします。そして「これらの文の基本パターンを理解しておけば、英語が理解できようになる」と考えられています。

基本の考え方は、「動詞の後ろの言葉の品詞」によって、「動詞の使い方を分類する」ところにあります。

文型名 動詞の種類 具体的な動詞
第1文型:S+V(+M) 完全自動詞 go, come, run, swim, laugh
第2文型:S+V+SC(+M) 不完全自動詞 be, get, look, sound, feel ,seem
第3文型:S+V+O(+M) 完全他動詞 have, make, put, set, take, buy
第4文型:S+V+O+O 授与動詞 give, bring, teach, show, buy,
第5文型:S+V+O+OC 不完全他動詞 make, let, help, have, get

そして、「文中での言葉の位置」が「働き」を決め、同時に品詞名をも決まります。
英文法では、日本語の「品詞」は、英語で”a part of speech” と言い、「言葉の働き」=「言葉の品詞」と考えているからです。

Subject の場所で使われている言葉 主語=名詞・名詞相等句・名詞節
Verb の場所で使われている言葉 動詞=助動詞+動詞=動詞句
Object の場所で使われている言葉 目的語=名詞・名詞相等句・名詞節
Complementの場所で使われている言葉 補語=名詞または形容詞
SC=主格補語 OC=目的格補語
Modifier の場所で使われている言葉 修飾語=副詞・副詞相等句・副詞節

※R. Quirk ら. が1980年代に提案した七文型では、Modifier:修飾語が、Adverbial:副詞的要素として重要な要素に数えられています。学校の教科書、 高校/大学の受験参考書、英語資格検定試験(英検、TOEIC、TOEFLなど) の英文法は、全てこの考え方が元になって書かれています。

実は、英文法で「言葉の働き(使い方)」=「言葉の品詞」と考えていることに、英語の「現実の使い方が説明できなくなる原因」があります。

現行の品詞の定義の問題点

  • 「主語=名詞・名詞相等句・名詞節」と呼んでいますが、現実の英語では「形容詞・副詞・前置詞句・to-不定詞・現在分詞形・過去分詞形」など、 「名詞と考えるのは無理があるような言葉」が、「主語の位置」で使われます。このような場合は「倒置構文」とか「名詞的用法」とよんでいます。
  • 主語の後ろの言葉を「動詞句」と呼んでいますが、動詞以外の言葉(形容詞・副詞・前置詞句・to-不定詞・現在分詞形・過去分詞形)が、この部分で使われます。
  • 不完全自動詞( be など)の後ろで使う言葉を「補語:C」と呼び、「名詞・形容詞が使われる」としていますが、実際には「副詞・前置詞句・to-不定詞・現在分詞形・過去分詞形」などが、同じように使われています。
  • 「副詞[句]」は、「動詞・形容詞・副詞を修飾し、名詞を修飾することは希である」というのが一般的定義ですが、名詞を修飾している副詞がたくさんあります。
  • 「形容詞」は、「名詞を修飾している言葉」となっていますが、「名詞・形容詞・副詞・前置詞句・to-不定詞・現在分詞・過去分詞・疑問詞節」など、あらゆる種類の言葉が「名詞を修飾している言葉」として使われています。

などなど、「現在の英文法の定義に従わない言葉の使い方」が、実際の英文の中にはたくさんあります。
ですから、「英文法をきちんと覚えると、英語が分からなくなる」のです。
そして「英文法の底なし沼」に嵌ります。

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