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Q04. 「五文型」と言われている英文法は、どこの誰が作ったのですか?

Answer

現在、日本で英語の解釈法(英文法)は、イギリスの英語のオックスフォード大学の語源学者、C.T.Onions が発表した「An Advanced English Syntax(1903)」という本に書かれている「英語の使用分類」が、五文型の起源だと言われています。もちろん、母国語人(英語のネイティブ・ス ピーカー)のために書いた本です。


この本の内容は現在分かりませんが、同著者の書いた「Modern English syntax」の一部のコピーが以下のこちら(google books)で見られます。

※この本の中で興味深いのは、第2文型(Second form of the predicate)の項で、be動詞の後ろの形容詞を「predicative adjective:述語的形容詞」と表記している点です。「Complement:補語」という言葉を使っていません。


当時、文明開化のまっただ中にあった明治政府は、富国強兵策の一環として国民の英語教育の必要性を痛感しており、英語の本家イギリスから輸入したものです。

以来、そのまま「日本の英語教育の標準英文法」として定着して、100年以上経った現在でも使われています。
この中で使われている文法用語・解析手法は、100年以上昔なので非常に古めかしいものです。
しかも、この「動詞を中心に五つの文型に分類する」という考え方自体、当時、最も少ない分類の仕方で、7 とか11とか、もっと多い分類論がいくつもありました。その後、A.S.Hornbyは、おおよそ30の文型を提示しています(1977:Oxford U.P.)

さらに、この五文型の改良版として、 R. Quirk et al.(1985)が、SVA,SVOAという2文型を加えて、より精緻な「七文型」としています。ですから、「五文型の分類」自体、もともと、正しく英 語を分類しているわけではなく、適切な理解法と評価されているわけでもありません。むしろ、「例外が多く、学問的にはあまり価値がない」となっており、 Onionsのこの文法論は、現在では、一般に手に入りません。もちろん、英語圏では文法学者以外誰も知りません。アメリカはもちろんイギリスでも「いわ ゆる古典」として残らなかったものです。ネイティブ・やバイリンガル・スピーカーに聞いてみても、「何ですか、その五文型っていうのは?」という答が戻っ てきます。誰もしりません。

20世紀後半以降、日本と韓国、両中国以外では、誰も知らず見向きもしない「遺物」なのです。
韓国に残っているのは、韓国語の語順が日本語と同じという理由で、戦後、日本の英語教育システムを輸入したからです。両中国で使われているのが、やはり日本からなのか、独自に輸入したものかは不明です。
要するに、「五文型で英語を理解する」というのは、英語の母国英米では、もう廃れているのです。

現在、英・米の一般的な英文分類は、動詞の使い方を、"intransitive(自動)” と ”transitive(他動)に分け、各々に Linking Verb(補助的な使い方)、と Action Verb(具体的な行為を表す使い方) がある」とされ、「2×2=4通り」となっています。
VSOP英文法では、これらの4通りの使い方が全て「S-V-O-P」のワンパターンに統一できると説明します。

その後、英文法論はいろいろな方向に発展しており、「英文をいくつかの文型に分類する」という発想そのものが、文法論としては過去のものとなってい ます。このような遺物的英文法が、日本の「学校教育」や「受験参考書」や「英語検定試験の参考書」で未だに支配的に使われているのは、他の理解方法が無 かったとはいえ、日本の後進性を如実に物語っており、なんとも、寂しいことなのです。

<注> C.T.Onions, は元もと英語の語源学者で、その著書"A Shakespeare Glossary",enl. and rev. by Robert D. Eagleson (3rd ed.; Oxford UP, 1986)は、シェクスピァーなどの中期英文学研究の有力な辞書として日本の大学でも使われています。現在、このC.T.Onions の五文型英語の元になった本「An Advanced English Syntax(1903)」を探しています。ご存じの方がいらっしゃいましたら、お知らせ下さい。

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