I’m off. が、何故教われないのか?
2009 年 3 月 31 日
英語の映画や歌詞、英会話練習帳などを見ていると、
・I’m in. とか
・I’m off. といった言い方がよく出てきます。
これらの表現は、不思議と学校ではあまり教わりません。
何故でしょうか?
★ 言葉の意味の通りに理解すればよい
be は、後ろの言葉を「話し手の判断」にする働きを持っています。
S is □□. は 「Sが□□の状態です」という意味を表します。
ですから、
・I’m in. 私は[所定の場所・状態の]中に入[ってい]る。
場面によっていろいろな意味を表す ⇒ 私は入った/私、やる!/その話、乗った!
・I’m off. 私は[所定の場所・状態から]離れます。
場面によっていろいろな意味を表す ⇒ 私は休みです/帰ります/出かけます/もうやめた。
このような「副詞」の使い方を体系的に理解できるようにしたのが、
是非、お読み下さい。
★ 何故、習わないのでしょうか?
ご存じのように日本の英語教育では、「五文型の分類を基準にした英文法(いわゆる五文型英文法)」を標準に考えています。それに従って「英語は動詞が中心」と教えられています。
ですから、「動詞の使い方が分かれば英語は分かる」とか「動詞の分類を覚えるのが、英語学習の基本だ」などと言われています。
けれども、実は全く逆で「動詞を中心に考えた」ので、日本人は英語が分からなくなっているのは危惧されます。
その典型的な例が、 be +副詞 の使い方なのです。
★ 「be +副詞」は「第1文型」?
I’m in. や I’m off. で使われている in とか off は「副詞」と呼ばれています。
他の副詞と使い方がかなり違うので、ちょっと突っ込んだ英文法書では、「副詞的小辞」と区別されることもあります。
どちらにせよ「副詞」と呼ばれていることは間違えないようで、五文型英文法では、
「be動詞の後ろで副詞が使われている場合」は、第1文型:S+V+Mである
とされています。
そして、その場合の be動詞は「~にある」「~にいる」という意味で、「存在を表す本動詞である」というのが一般的な説明です。
それは、 be を「本動詞」と考えるので「単独できちんとした意味を表しているはずだ」と解釈しているからです。
ですから、
I was there. (私はそこにいた)
I am here.(私はここにいる)
I am abroad.(私は外国にいる)
などのような表現は習っています。
それは、「はっきりとした場所を表す言葉」が使われている場合は、「~にいる」と訳せるからです。
「五文型英文法」の考え方の概要は、以下のURLをご参照ください。
http://www.vsop-eg.com/archives/358
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★ 問題は、「場所を表している」という感じがしない使い方です
ところが、I’m in. や I’m off. の場合、「in の状態である」とか「off する状態である」という意味でしか解釈できない場合がほとんどです。
「in や off に存在している」と日本語で考えると違和感を感じるので、上手く説明できません。
上手く説明できない使い方は「取り敢えず無いこと」にしておくというのが、お決まりの方法ですから、学校では教えないようになっているのはないかと考えられます。
つまり、このような「 be +副詞 の使い方」は、五文型英文法の第1文型の定義では、上手く説明できないので、教えられていないのです。
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けれども、be動詞の後ろで使っている副詞[的小辞]はたくさんあって、in, out, up, on, off など、およそ「副詞[的小辞]」と分類されている言葉は、全て「 be の後ろ」で使っています。
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【その他の副詞的小辞】
be away 遠ざかっている
be over 乗り越えて来る/行く
be down 一定の状態に向かって下って来る/行く
be back もどって来る/行く、いる/ある
be along 伴っている/ある、来る/行く、…に沿って、来る/行く
be ahead 先にいる/ある、前の方に、いる/行く
be forward 前の方に向かっている/ある、来る/行く ※動詞・形容詞・名詞の使い方もする
be backward 後方に向かっている/ある、来る/行く
be onward ある一定の所に向かって進行が継続していく
be abroad 外国にいる/ある、外国へ行く
be through 初めから終わりまで […を]通って行く、ずっと行く、終わってしまう
まだまだたくさんあります。
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★「 be 動詞を本動詞」と考えたので英語が分からなくなっている
多くの方は「[五文型]英文法なんか、興味ない!」とお思いだと思いますが、なかなか無視できない存在なのです。
なぜなら、どんな英語教育システムも「英文法に従って組み立てられている」ので、「英文法で説明されていない項目は、その学習内容に入ってこないので、習えないのです。
実は、この「説明できない表現」が、英語の口語的な表現のかなりの部分を占めているのです。
習っていない表現が多ければ、当然、口語的な表現は使えないことになってしまいます。
★ 普通の表現は?
ところで、I’m in. や I’m off. だけでは、応答用のごく短い表現です。
「情報のきちんと整った文」にしようとすると、もちろん、S-V-O-P になります。
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I’m in for a nice treat tonight.
私が中にいるのは、素晴らしいお楽しみに向かって、[それは]今夜です。
⇒ 今夜は楽しめるぞ。
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I’m in on the deal initially.
私が中にいるのは、その取引に付いて、[それは]初めはです。
⇒ 初めはその取引に携わっています。
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I’m in with a chance of winning an Oscar.
私が中にいるのは、ある機会を伴って、[それは]アカデミー賞を勝ち取るということです。
⇒ 私は映画のアカデミー賞を取る可能性があります。
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I’m off to bed.
私が離れるのは眠るのに向かって。
⇒ もう寝ます。
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I’m off to the post office.
私が離れるのは、郵便局に向かっていき着くように。
⇒ 郵便局に行ってきます。
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I’m off to the post office to send off the items.
私が離れるのは、郵便局に向かっていき着くように、[それは]その品物を送るためにです。
⇒ その品物を送りに郵便局に行ってきます。
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I’m off of work the next two days.
私が離れているのは、仕事に関して、[それは]次の2日間です。
⇒ 2日間休みます。
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★ 現行の解釈に従うと。
┌ I’m in for a nice treat tonight.
└ I’m ready for a nice treat tonight.
┌ 私が中にいるのは、素晴らしいお楽しみに向かって、[それは]今夜です。
└ 私が用意できているのは、素晴らしいお楽しみに向かって、[それは]今夜です。
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現行の解釈法では、
in は 副詞で、「修飾語(Modifier)」です。
ready は形容詞で「補語:Complement」です。
そして、
be in の時の be動詞は「完全自動詞」です。
be ready の時のbe動詞は「不完全自動詞」です。
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★別の解釈法もある。
現行の解釈法にこだわる場合、 「be +副詞 」の使い方になっている場合の「副詞」は「形容詞」と呼び、「補語」と考える別の解釈法もあります。
ただ、このように「場当たり的に品詞名を変えてしまう」のは、あまり良い解釈法とは言えないでしょう。
なぜなら、恣意的に品詞名を変えるのであれば、品詞名や用法名の定義自体が無意味になってしまうからです。
つまり、文法体系自体が整合性の取れない無価値なものになってしまうのです。
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★ be の後ろの言葉の働きを、品詞で区別しなければよい。
ですから、このように品詞で、言葉の働きを区別する必要があるかをどうかを問うべきでしょう。
単に、be の後ろの言葉は、品詞にかかわらず「同じ働き」と考えればよいのではないでしょうか。
これが、VSOP英文法の「判断語(V)」という考え方です。
こう考えれば、説明できない表現は無くなります。

