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「S is 副詞の文」から「句動詞」へ[4]  ー 動詞は補助語、副詞が中心語 ー

いよいよ「副詞を中心に使っている文」のシリーズの核心になります。
 
前回[3]で説明したように、主語の後ろで
「漠然としたことを、話し手の判断として言う」というのは、
実は、out やoff のような副詞に限ったことではありません。
名詞や形容詞、前置詞句などが使われていても同じように「漠然としたこと」を
先に言っているのです。

a. I am a person of my words at all times.
    person:人 ⇒ 形式名詞(漠然としている)
b. I am ready for the promotion to the manager of this division.
    ready :心づもりができている ⇒ 形容詞(漠然としている)
c. I am on the road to success in the business.
    on the road:その道に乗っている ⇒ 前置詞句(漠然としている)
 ⇒ この場合の「道」は「成功に行き着く道」ですので「出世街道」というような
   抽象的な意味になっています。

【和訳】
a. 私がある人なのは、私の言葉に関して支配されている状態で、[それは]いつでもです。
   ⇒ 私は言ったことはいつでも責任を持ちます。
b. 私が心づもりができているのは、その昇進に向かって、[それは]この部署の支配人としてです。
   ⇒ 私はこの部署の部長になる用意はできています。
c. 私がその道に乗っているのは、必ず成功するように、[それは]この業界でです。
   ⇒ 私はこの業種の出世街道に乗っています。

このように、今の英文法で「動詞と呼んでいる『主語の後ろの部分』」は、
「いろいろな品詞の言葉」を使って「常に漠然とした判断を表している」のです。

実は、一般動詞が使われる場合でも同じように「漠然とした判断」しか表していないのです。

★ 一般動詞+副詞
前回の③で説明したように、out や off、in など「副詞」と呼ばれる言葉は
d. I am out of the office.
e. I am off to the office.
f. I am in for a treat.
  のように S is 副詞 の形で使うと今の状態を表します。

d. 私が外に出ているのは、その事務所に関してです。
   ⇒ 私は会社の外に出ています。
e. 私が離れていくのは、その事務所に関してです。
   ⇒ 私は会社に行こうとしています。
f. 私が中にいるのは、ある楽しみに向かってです。
   ⇒ 私はなにかよいことがありそうです。

このような使い方を元に、副詞に基本動詞が組み合わさり無限に用法が
広がっていきますが、漠然としていることにはかわりがありません。

g. I am going to go in for my annual medical check-up according to the office regulation.
h. I won’t give in to my boss’s teasing about my bad sales result.
i. I want to get in with the big names in the industry.
j. I stood in for my colleague at the meeting.

g. 私が中に入っていくことになっているのは、一年ごとの健康診断で、会社の規則のために
  です。
    ⇒ 会社の規則で年間の定期検診に行きます。
h. 私が中に入りたくないのは、上司の嫌みな言動に向かってで、私の営業成績の不振について
  です。
    ⇒ 営業結果が悪いのを、上司にとやかく言われたくない。
i. 私が中に入いりたいのは、有力者と一緒に で、この業界の中の です。
    ⇒ 業界の大物と知り合いになりたい。
h. 私が中に立ったのは、私の同僚にむかってで、その会議で です。
    ⇒ 同僚の代わりにその会議に出た。

ここでは、in との動詞の組み合わせを例として挙げてみましたが、
このような言葉の使い方は、通常、熟語(句動詞)と呼ばれている使い方です。

ところが、このような「動詞+副詞」の組み合わせは無限にたくさんあります。
日本人が慣用表現として一つ一つ覚えていくのは、とても無理です。
どうしてネイティブ・スピーカーは使い分けられるのでしょうか?
不思議に思えませんか?

それは、「彼らの頭の中に、全部の使い方が、記憶されているから」
ではありません。
英語のロジックが、組み込まれているからです。

このような使い方の熟語(句動詞)のロジックを説明して、
どうしたら「使えるようになるか」という指針を与えるのが、
「日本人に必要な英文法」のはずです。

この熟語(句動詞)の使い方を身に付けるには以下のように考えればよいのです。

「S+動詞+副詞」の形の元の意味は、「S is 副詞」の意味が表している。
「動詞」は、「副詞の状態になるときの変化の様子」を説明している

これが英語のロジックの正体で、日本人にとっての適切な文法的な理解です。

たいていの方は「そんなバカな!」と思われるでしょうが、単にそのように習って
いないだけです。

「go in、 give in、 get in、 stand in、のような『動詞+副詞』は、
動詞が中心の意味を表しており、『熟語(句動詞)』と呼ぶ特別な意味になっている」

ではありません。

go in   ⇒ in の状態で動いていく
give in  ⇒ in の状態を与える
get in   ⇒ in の状態になる
stand in  ⇒ in の状態でじっと立って[止まって]いる

どの場合も、「S is in …」の意味が元になっており、
動詞は「inになる時の変化の様子」を表しているだけなのです。

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——-【まとめ】—————————————————–
 基本動詞+副詞(句動詞)は、副詞が意味の中心で、動詞は補助的な意味を表しています。
 英語は「動詞中心」に使っているのではありません。
 このような事情は、副詞に限ったことではなく、他の品詞の言葉が使われていても同じです。
 英語は、動詞中心に意味を作る言葉ではありません。

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