日本人が不得意な 「 S is 副詞 」の文について [1]
2008 年 9 月 29 日
本日は、日本人が最も苦手としている 副詞(的小辞) の話をします。
up や off 、out のような言葉です。
例えば、
I am up for a trip to Italy.
I am ready for a trip to Italy.
私が[気分が]上がっているのは、ある旅行に向けて、[それは]イタリアへです。
私が準備できているのは、ある旅行に向けて、[それは]イタリアへです。
ここでは「S is up(副詞)」も、「S is ready(形容詞)」も
「同じ働きをしている」ということにご注目ください。
S is □□ の表現は、
□□ に 副 詞 を使っても
形容詞 を使っても
名 詞 を使っても
前置詞句 を使っても
そして、その他のどのような品詞の言葉が使われていても
みな「言葉の働きは同じ」なのです。
その「同じ働き」とは「話し手の判断を表している」
ということです。このように理解することで、
今まで理解しにくかった熟語(句動詞)のロジックが
はっきり分かるようになります。
例えば、通常、熟語(句動詞)と呼ばれている 動詞+off の使い方です。
① I am off to the mall.
② I got off to the mall with my car.
③ My wife drove off to the mall with my car.
④ I let my wife off to the mall with my car.
位置によって off の働きは変化していますが、
off(離れていく)の意味は同じです。
S is off. を、元に組み合わせの位置を変えているだけです。
【和訳】
① モールにお買い物に行ってきます。
② 私は自分の車でモールに買い物に出かけた。
③ 妻はモールに私の車を運転して出かけた。
④ 妻に私の車でモールに買い物に行かせた。
このような off の使い方は、日本人が最も苦手とする英語の表現です。

何故、苦手かというと
「習っていない」からです。
現行の「5文型の分類を基準にした英文法」では、I am off. のような
「be動詞の後ろに副詞を使った文」を説明できません。
このような表現は「非文法的な口語的な表現」と言う方もいます。
普通に使っている文を「非文法的」というのは、いかがなものでしょうか?
文法で説明できないものは教えることができないので「教わっていない日本人が多い」のです。
ところがこのような 「S is 副詞」 や、これから派生した「S+動詞+副詞」などの表現は、
日常会話で頻繁に使われます。
にもかかわらず文法で説明できないので、「熟語(イディオム)」とか「慣用表現」と
して、その理由を考えずに「丸覚え」が学習方法になっています。
「英会話」や「英語で映画を見よう」のようなサイトでは、
「お役立ち表現」とか「こじゃれた表現」として登場しています。
このような表現を「熟語(イディオム)として丸暗記する」のは、
適切な英語理解の妨げになっているばかりでなく、
日本人の思考力低下の原因となっていると思われます。
日本人は、辻褄の合わない英文法で混乱させられ、
「文法に従って考えることの無意味さ」を体験させられ、
さらに「理屈を言わずに丸暗記せよ」と言われています。
日本の英語学習は、「理由を文法的に考えることを止める」よう
強制しているのです。
そのような考えに従った方だけが「英語の達人」になるようです。
このような英語学習の環境を改善し、
体系的にかつ論理的に英語学習をできるようにしたのが「VSOP英文法」です。
特に「副詞」の使い方を、分かりやすく説明したのが拙著「英語順!しゃべれる英文法」です。
詳しくは、本書をお読みください。

