話し手の判断とは【其の3】
2008 年 7 月 6 日
今回は to do(to-不定詞)の使い方で、「主語の後ろの言葉は話し手の判断を表している」
ということを説明します。
to do(to-不定詞)を使った表現も「同義表現」がたくさんあります。
ここでは「私は洞爺湖の夏のキャンプに参加したい」という表現を使ってみます。
そもそも、「~に参加する」という意味を表す表現もたくさんあります。
参加する
go to ~、 attend ~、take part in ~、join ~、sit in on ~
participate in ~《形式》
などなど。
まだまだたくさんあります。
ここでは、go to ~ を使ってみます。
I [do] want to go to a summer camp at Lake Toyako.
I am eager to go to a summer camp at Lake Toyako.
I have a desire to go to a summer camp at Lake Toyako.
※ have a desire の場合は、「硬い表現」なので attend の方が良いかもしれませんが、
比較のため go にしておきます。
これらの赤文字の部分はニュアンスは違いますが、どれも「行きたい(参加したい)」と
いう同じような意味を表しています。
ですから、これらの部分は「話し手の判断」を表しており、
to a summer camp (夏のキャンプへ行く)が「その判断の対象」を表している
と考えれば、英文の意味を理解できます。
そして、英語の語順通りに訳すと
「私が行きたいのは、夏のキャンプへで、[それは]洞爺湖で[開催される]
となります。
どのような言葉の後ろで使われていても、
「to go」は「これから必ず行く」
という同じ意味で同じ働きをしています。
このように理解の仕方の詳細は「Get The Rea 英語参考書」をご参照ください。
英文の意味を理解するのが目的であれば、これ以上の説明は要らないでしょう。
どのような意味になるかは、使われている単語の意味の通りです。
VSOPメソッドでの理解はこれだけです。
I □□ to go の□□に
赤字の言葉の意味を入れて文頭から訳していくと意味が通じます。
「私が□□なのは、必ず行くことについて、
その夏のキャンプへ、[それは]洞爺湖で[開催]です。」
英語は、この語順しかありませんから、
このように「話し手の判断を先に言う」という発話感覚に慣れるのが
英語に慣れるということなのです。
このような短い説明だけでは上手く理解できないという方は
「Get The Real 英語参考書」をお読み下さい。
ところで、これらのいろいろな使い方を「現行の英文法での説明」で理解しようとすると、
どうなるでしょうか?

現行の英文法に従った説明では、to go のようなto-不定詞の用法には
「名詞、副詞、形容詞 の3つの用法がある」となっています。
この考えに従うと、先ほどの最初の例文のto-不定詞の用法は3つに分かれます。
I [do] want to go to a summer camp at Lake Toyako.
ーーーー①名詞[的]用法
I am eager to go to a summer camp at Lake Toyako.
ーーーー②副詞[的]用法
I have a desire to go to a summer camp at Lake Toyako.
ーーーー③形容詞[的]用法
このように分類する時の「基準」を覚えている方はあまり多くないでしょう。
ですから、一応「分類基準」を書いておきます。
① I [do] want to go …
want が他動詞なので、to goは「目的語」となり、目的語は名詞なので
名詞[的]用法となる
② I am eager to go …
eager は形容詞の補語なので、to go は「形容詞を修飾しているので
副詞[的]用法 となる
③ I have a desire to go
a desire は「名詞」なので、その名詞を修飾しているので
形容詞[的]用法 となる
これが「名詞・副詞・形容詞というto-不定詞の3用法」の基準です。
このような説明は多くの人にとって決して嬉しいものではないはずです。
それは「英単語の意味」とは別に「各々の品詞」を覚えなくてはならない
のと
「文法用語の定義」をきちんと覚えていなくてはならないからです。
ですから、このようなto-不定詞の使い方を学習する時期:中学2年生辺りから
英語が分からなくなり、嫌いになっていく方が多いのです。
けれども、日本中の学校、予備校、英会話スクールなどではこのように説明しています。
私も以前、このように説明していました。
このような説明が「適切に生徒を英語の理解に導く」と思っていたからです。
けれども、生徒に教えていてて気づいたのです。
「誰も文法の説明を喜んでいない」と。
一生懸命文法用語を説明しても、説明すればするほど生徒の顔が曇っていくのです。
これのような体験が、VSOP英文法の原点です。
他の理解法が必要だと気づいたのです。
このような説明は、分かりにくいだけでなく、さらに深刻な混乱を引き起こしています。
それは、同じタイプになっているのに別々の文法事項として説明されるものが
たくさんあるからです。
さらに、まずいことがあります。
それは、上記の「三用法に分類しにくい使い方が教えられていない」ということです。
英語教育は「英文法に支配されている」ので、英文法で説明しにくい表現は
教えられません。
ですから、今の英文法で説明しにくいタイプの使い方はたくさんあるのですが
それらは皆
「熟語(イディオム)」としてその組み合わせを丸覚えしていくことになります。
かくして英語学習は「文法的に理解する」ことから離れ、暗記中心になっているのです。
そもそも、上記のような「品詞名」と「文法用語」で説明されても、
英語の使い方が分かった気分にはなりません。
今の英文法で説明しにくいto-不定詞の用例は、次回掲載します。

